Jump!やっぱ大津線 < Family < 800系

日本で唯一、地下鉄区間と併用軌道区間を走行
          急勾配・急カーブなどの過酷な線路状況でも軽快に走る
スーパーハイテクトレイン
京阪電車・800系
1997年登場

801−851−852−802
803−
853−854−804
805−
855−856−806
807−
857−858−808
809−
859−860−810
811−
861−862−812
813−
863−864−814
815−
865−866−816
1、製造にあたって
 京津線が京都市営地下鉄東西線(御陵〜京都市役所前)に乗り入れすることが決定しましたが、当時の既存車両での乗り入れは地下線に乗り入れるための安全基準や性能を満たしていないため、新しい車両の製造が必要となりました。
2、併用軌道を走る
 
万が一自動車等との接触事故が起こった場合、車体の修復を容易にするため鋼製車体が採用されました。また列車の存在を知らせるため、大きさを知らせるために、車体の前・側部には車幅灯が取り付けられました。
3、急勾配、急カーブを走る
 
4両固定編成の全動力車になり、1車両が故障しても急勾配を走行できるような性能を確保しています。(800系4両は京都市交東西線50系1編成6両を牽引することが出来るくらいの能力があるようです)ブレーキシューには天候変化に強く低速での急減速などが優れている鋳鉄製が採用されました。またカーブでのジャンパ線(車両間を繋ぐケーブル)損傷を防ぐため、連結器の下を通しています。
4、地下鉄に乗り入れる
 京都市営地下鉄東西線ではホームドアと自動運転が採用されているため、それに合わせてホームドアに対応し、ATO・ATCが装備されています。さらに地下鉄東西線内のトンネルは通常の地下鉄より小さいので、クーラーが超薄型になっています。浜大津駅前の歩道橋から見るとその薄さはよく分かります。
5、さらに安定した走りを
 京津線は大阪・京都〜滋賀を結ぶ通勤路線・観光路線でもあり、浜大津で行われるびわ湖大花火大会(8月)へのアクセスの為の主要路線でもあります。多くのお客様を乗せて走ることから、人の数(積載荷重)に応じてブレーキや加速力を変化させる「応荷重装置」が装備されています。この装置により、荷重に左右されず安定した走行ができます。
6、800系が築いたいろんな「初めて」
1)京阪初のシングルアームパンタグラフ採用。
2)京阪初のIGBTによるVVVFインバーター制御。
3)京阪通勤型電車初の全自動放送装置使用(英語放送は京阪初)。
4)京阪初のATC、ATO装備車。
5)京阪初のLED式行先表示機。
6)大津線初の4両固定編成。
7)大津線初の跳ね上げ式つり革。
8)大津線初のセミクロスシート車(先頭のみ)。
9)大津線初の車内案内表示器装備。
10)大津線初の車番類のステッカー化。
7、初めての改造
 地下鉄東西線延伸線開通(二条〜太秦天神川)で、800系が京都市役所前から先、二条・太秦天神川まで乗り入れることになりました。それに伴い2007年、登場から10年目で、以下の機器の延伸対応改造(データの書き換え)が行われています。
1)行先表示器
2)車内放送(男声から女声へ変更)
3)車内案内装置
4)ATO装置
 小さなものですが、このような改造は10年目にして初めてです。
8、過去の姿
1)800系営業運転前は、前面のステッカーの位置が異なっていました。
2)ワンマン運転開始まで、車幅灯は大型トラックと同じものを用いていました。
3)800系のアクセントともいえる黄色のライン「刈安」、当時ステッカーでした。
4)シートモケットが2006年より変わりました。
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800形の主な諸元
形式:Mc800
自重:28t
車体:鋼製
定員:88人
長さ:16500mm
車幅:2440mm
高さ:3475mm(パンタ折り畳み高さ)
主電動機:三相かご形誘導電動機 90kw×4
駆動装置:TD継手中実軸平行カルダン
制動装置:回生・発電ブレーキ HRDA-1(全電気指令式)
保安装置:京阪形速度照査付点制御ATS
     ATO・ATC・TASK(御陵駅で使用)
  製造:川崎重工
  編成:Mc1(四宮方)-M1-M2-Mc2(大津方)