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ヨーロピアンスタイルのスーパーカー
80形 81〜96
 80形は、京津線専用車として1961年に登場しました。
1、性能
 大津線初の空気バネ台車を採用した80形、空気バネにより乗り心地が向上され、吊り掛け駆動ながらもパワフルに走り、九条山・逢坂山を楽々と越える高性能車でありました。
 また廃止区間(京津三条〜御陵)にあった併用軌道内ホーム(東山三条・蹴上・日ノ岡)は低床ホームの為、扉と連動するドアステップが設置されていました。(※京津三条・九条山・御陵ではドアステップの作動はしません、スイッチによって切り替えることが出来るそうです。) 
2、登場から廃車まで
 80形は主に普通列車として京津三条〜浜大津まで運転されていましたが、準急列車としても活躍したこともあります。平成元年に80形の屋根をかさ上げし、冷房装置が取り付けられることになりました。この冷房装置は600・700形と同じ物を使用していたため、廃車後は600・700形が使用しているそうです。京都市営地下鉄東西線の開業に伴い80形は1997年10月11日に全車廃車となり、ほとんどの車両が京津三条駅・九条山・錦織車庫で解体されました。
3、廃車後…
 他の80形が解体されていったなか、第1編成の81−82だけ浜大津留置線に留まっていました。留置されてから5年後、ついに81−82も解体が決定となってしまいましたが、「NPO法人・京津文化フォーラム82」の方々によって82号車は解体を免れ、原型保存(活きた保存)をされることになりました。 82号車は錦織車庫に保存されており、大津線感謝祭などのイベント時に車内が公開されています。車内は廃車された当時のまま残っています。
4、モニュメント
 82号車の相方である81号車は前面だけカットされ、錦織車庫のモニュメントになっています。こちらの車内も廃車当時のままです。大津線感謝祭2008で確認されましたことですが、81号車(写真の写っている側)に京阪新シンボルマークと社紋のステッカー化が行われていました。ちなみに反対側には施工されていません。
5、廃車10年後に…
 今まで静態保存され、車内公開だけにとどまっていた82号車でしたが、大津線感謝祭2007にて、自力走行ではないものの錦織車庫2番線を走行しました。床下機器もそのまま保存していたので、整備を加えたことにより一部機器が動作するようになったそうです。これからの動きにも期待です。
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80形の主な諸元
登場:1961年
自重:20t
台車:近畿車輛製KD−204
製造:近畿車輛
電動機:直流複巻(吊り掛け)
制動装置:SME 回生・発電ブレーキ
当時の在籍車両:81−82
        83−84
        85−86
        87−88
        89−90
        91−92
        93−94
        95−96