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「日本初の連接車」……大阪・天満橋から滋賀・浜大津までノンストップの直通運転
60形・びわこ号
(63号)
60形は、大阪・天満橋〜滋賀・浜大津を直通運転、ノンストップで結ぶ特急列車に利用されました。
1、本線と京津線を直通する車両
 60形は本線と京津線を直通する電車でありました。京津線の線路条件をクリアするために連接台車が日本で初めて採用されました。連接台車にすることにより、急カーブでも安定して曲がることができ、車両の軽量化にも一役買いました。当時の京津線はトロリーポールでの集電でしたので、これはトロリーポール(京津線用)&菱形パンタグラフ(本線用)の二つを設置することで解決しました。 
2、登場から廃車まで
 60形は1934年に華々しくデビューし、京阪本線と京津線を結び多くのお客様を運んでいました。しかし…高性能車両であるがゆえ、あらゆる機器を搭載していました。軽量化を図ったとはいえども重量の関係であまりスピードを出すことが出来ずにいました。
 新型特急車が続々と登場していった1970年代、60形は天満橋〜守口間の区間運転や団体専用列車にしか利用されなくなり、のちのち廃車となってしまいました。
3、廃車後…
 60形は廃車後に一部機器を700系(京阪1000系の元車両)に流用しました。しかし京阪電車70周年記念事業で63号車が復元・お色直しされました。その後しばらくはひらかたパークに展示保存されていましたが、同園のリニューアルに伴い寝屋川車庫へ移動、そこでさらにお色直し。この時は登場時の姿に限りなく近づけて修繕されました。
 60形は現在寝屋川車庫で保存されており、ファミリーフェスタなどのイベント時に公開されています。
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60形の主な諸元
製造:日本車両
登場:1934年3月
自重:26.4t
長さ:21450mm
車幅:2336mm
高さ:4000mm
 電動機:直流複巻(吊り掛け)
制動装置:AMM自動式空気制動
     発電ブレーキ 手用制動
電気方式:600V
当時の在籍車両:3単位 61・62・63

(60形は2車体でありますが、2両と呼ばず単位と呼ぶそうです。)